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【JTB時刻表 VS 駅すぱあとコラム】Vol.2:時刻表編集には、割り切りが大事

【JTB時刻表 VS 駅すぱあとコラム】Vol.2:時刻表編集には、割り切りが大事

月刊誌「JTB時刻表」と乗換案内アプリ「駅すぱあと」のどちらの方が優れているのか?
Twitterを舞台にした、アナログ対デジタルの禁断の戦い「JTB時刻表 VS 駅すぱあと 真冬の決闘ツイートキャンペーン」
その途中経過を眺めながら、JTB時刻表を制作するJTBパブリッシング、駅すぱあとを運営するヴァル研究所、レールブック開発に協力した乗りつぶしオンラインの面々が鼎談を実施。その模様を、全4回に分けてお届けします。

前回Vol.1に引き続き、今回はVol.2をお送りします。JTB時刻表編集の「ここだけのお話」つまってます!

Vol.2 時刻表編集には、割り切りが大事

※(時)=JTB時刻表側、(駅)=駅すぱあと側、(乗)=乗りつぶしオンライン

JR九州から喜ばれた直通のように見せる編集

司会:愛着といえば、JTB時刻表に対する大内編集長自身の愛着や、隠れたエピソードなど、ぜひ教えていただけますか?

(時)大内:たくさんあるんですけど、ほとんど言えないような内容ですね(笑)。でも自分で「やった!」と思ったのは、昔九州担当をしていたときに、九州新幹線が開業したときの号です。
実際は博多から新八代までリレーつばめで行って、そこから新幹線に乗り換えて鹿児島中央に行くというルートなんですけど、JRは「博多から鹿児島中央行き」と直通のように案内していたんです。
そこでうちの誌面でも、各要素や行間を調整するなどしてまるで直通に見えるように、時刻表を色々と調整して編集したんですよ。

(時)石川:この辺ですね(パッとそのページを開く)。

開かれたページを見て語り合う面々

(駅)鈴木:すぐにそのページを開けるものなんですね!

(時)石川:指が覚えちゃいますね(笑)。

(時)大内:これはJR九州さんからすごく喜ばれましたね。この出し方を思いついて実現できたときは「やったぜ」と思いました。

表紙も九州新幹線という思い出の号

(乗)霜崎:割り切りですよね。違う電車なのに同じ電車と見せて良いものかと。

(時)大内:そうですね。普通は博多での案内は「新八代行き」なんですけど、これに関してはJRがまるで直通かのように鹿児島中央行きと案内していたんです。だからうちとしても、実際に乗る人が現地で混乱しないように合わせたいと思ったんです。
まだ入社3年目頃だったのですが、当時の編集長に相談してOKをいただき、実現しました。表紙も九州新幹線の号ですね。

当時の時刻表を見て語る大内編集長

(乗)霜崎:JR九州はそういう案内をしますよってプレスリリースか何か出ていたんでしたっけ?

(時)大内:プレスリリースが出てたかどうかは記憶が無いんですけど、そういう案内をするってのはJRさんから聞いていたんです。
当時の編集長はこういう出し方には違和感はあったと思うんですけど「若いのがやりたいと言ってるんだからやらせよう」と思ってくれたんでしょうね。

司会:なるほど!

次回予告

次回はキャンペーンのお話からさらに逸れて、実際に行ったことがなくてもなんとなく想像できちゃう路線のお話です。指宿枕崎線、ご存知ですか?

参加者

乗りつぶしオンライン:霜崎祐介

JTBパブリッシング(JTB時刻表):大内学、石川敏晴

ヴァル研究所(駅すぱあと):鈴木省吾、福井澪菜(司会)