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【JTB時刻表 VS 駅すぱあとコラム】Vol.4:世界に誇るべき正確な運行があってこそのサービス

【JTB時刻表 VS 駅すぱあとコラム】Vol.4:世界に誇るべき正確な運行があってこそのサービス

月刊誌「JTB時刻表」と乗換案内アプリ「駅すぱあと」のどちらの方が優れているのか?
Twitterを舞台にした、アナログ対デジタルの禁断の戦い「JTB時刻表 VS 駅すぱあと 真冬の決闘ツイートキャンペーン」
その途中経過を眺めながら、JTB時刻表を制作するJTBパブリッシング、駅すぱあとを運営するヴァル研究所、レールブック開発に協力した乗りつぶしオンラインの面々が鼎談を実施。その模様を、全4回に分けてお届けします。

前回Vol.3に引き続き、今回はついに最終回となるVol.4をお送りします。キャンペーンの話はどこへやら、鉄分たっぷりなお話満載です!

Vol.4 世界に誇るべき正確な運行があってこそのサービス

※(時)=JTB時刻表側、(駅)=駅すぱあと側、(乗)=乗りつぶしオンライン

すぐ近くにあるターミナルなのに、雰囲気の違う上野と東京

(大内編集長、予定よりも30分以上オーバーしつつ、ここで退出)

司会:そろそろまとめに入ろうと思うのですが、東京近郊で手軽に乗れるお薦め路線があれば教えていただけますか?

(駅)鈴木:いちばん手軽なのは鶴見線じゃないですかね。手軽に異世界が楽しめるような路線で、特に国道駅はおすすめです。あそこは昭和のまんま残っているような「なんでここだけ違うんだろう」とびっくりするような駅だと思います。鶴見線は基本的には京浜工業地帯の工場だらけの場所を走るので、通勤時以外ほとんど人が乗っていないんですよ。都会なのに「こんなところもあるんだ!』と驚けると思います。

国道駅の改札口

国道駅の改札口

(乗)霜崎:上野駅を推しておきたいですね。特に今おすすめです。3月に上野が大変貌するので、今ちょうど路線図や案内板などがどんどん変わっています。だから「今後どうなるんだろう」と想像する楽しみ方もできます。あとは昔からたくさん長距離列車が出ている駅なので、そうした雰囲気を楽しんでもらいたいですね。上野は乗らなくても雰囲気で楽しめる駅ですので、ぜひ今の時期に遊びに行ってもらいたいですね。

(時)石川:子供をつれていく観点からすると東京駅。色んな列車が来るから飽きないんですよ。新幹線ホームに入場券で入って「乗れないからね。見るだけだからね」と約束して楽しんでます(笑)。

一同:(笑)。

(時)石川:カラフルな新幹線も多いですし、とにかくひっきりなしに来るんですよね。それを目当てに来ている親子連れの方もよく見かけますね。東京駅自体もレンガ造りが変わったり、お店も多くできていて、子供連れで食事ができる場所も多いですし。あんまりお金がなくて遠くに連れていけないな、なんていうときは東京駅に連れて行くことが多いですね。子どもも大喜びです。

(乗)霜崎:『KITTE』の上も人気ですしね。

(時)石川:上野もそうですけど、ターミナルにはやっぱり物語があるんですよね。駅を出たあとの風景も良いですし。

(乗)霜崎:上野は駅を出ても美術館や博物館、動物園など、その気になれば一日潰せますからね。

(駅)鈴木:東京駅も上野駅もすぐ近くにあるターミナル駅なのに、全然雰囲気が違っていて面白いですよね。

(時)石川:それを対比してみるのも良いかもしれませんね。

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深夜バス、夜行列車の誘惑。危険な新宿

(乗)霜崎:それに比べると新宿は落ち着いて眺められる場所があまりないんですよね。

(駅)鈴木:そうですね。私も毎日使うんですけど、せかせかとしています。

(乗)霜崎:私が新宿から旅行に出るのは、夜行バスを利用するときのほうが多いです。西口のヨドバシカメラの向かいの高速バスのターミナルなんですけど、昔の夜行列車がたくさんあった頃の駅の雰囲気に近いかもしれませんね。新宿で旅情を感じるには電車よりバスが良いかもしれません。

(駅)鈴木:行き先がすごくいっぱいありますからね。山梨長野方面が多いんですけど、不意に博多方面が来たりして(笑)。

(時)石川:はかた号ですね!「博多駅行き」とか目の毒ですよね。仕事が忙しくて疲れているときなんて、つい乗っちゃいそうになります(笑)。「これ乗れば明日は九州にいるんだ」みたいな(笑)。

(駅)鈴木:電車の話に戻すと、金曜日の飲み会帰り、終電頃に新宿駅でムーンライト信州を見かけると危ないです(笑)。

鉄道も“クールジャパン”コンテンツに

(時)石川:逆に昔は地方から1日に1本は夜行列車の「東京行き」があったりして、それを見て若者は都会へのあこがれを抱いたり「いざとなれば東京に行ける」と精神的な保険にしたりしたんですよね。

司会:日本はほぼ全国がレールで繋がっているというのもすごいですよね。

(時)石川:そうですね。そしてJTB時刻表や駅すぱあとのようなサービスが成り立つのって「正確な運行」によるところが本当に大きいんですよ。海外ではまずありえないような、時刻表通りの運行。これがあるから我々は商売ができるという(笑)

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一同:本当にそうですよね(笑)

(時)石川:日本が誇る文化だと思います。

(乗)霜崎:そうじゃないと「乗りつぶし」という趣味も成立しないですからね。

(時)石川:前に外国人の方が山手線の駅にある時刻表を写真に収めていたんですよ。ほぼ1分刻みの列車が正確に来るということが「クールだ」と言っていて。我々からすると当たり前なんですけど、この定時運行を実現している日本の鉄道というものは日本が誇るべき文化なんだなと思います。鉄道もアニメと並ぶ“クールジャパン”のコンテンツとかにできないですかね?(笑)

一同:ぜひしたいですね(笑)

終わりに…

全4回にわたり公開しました鼎談コラム、いかがでしたでしょうか?
はじめはまじめに(?)キャンペーンのお話をしていましたが、気づけば鉄道ファンの談話となっておりました……。もしかしたら、またこのメンバーで集まるかもしれません。

また、キャンペーン終了後の2月16日(月)には、今回の鼎談メンバーに加えて特別審査員のフォトライター・矢野直美さん、ひたちなか海浜鉄道社長・吉田千秋さんをお招きして、キャンペーン審査会を行います。その様子もnotte!コラムにて公開予定ですので、ぜひぜひご覧くださいませ。

参加者

乗りつぶしオンライン:霜崎祐介

JTBパブリッシング(JTB時刻表):大内学、石川敏晴

ヴァル研究所(駅すぱあと):鈴木省吾、福井澪菜(司会)